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滋賀県立美術館の「対話鑑賞」を体験してきた。
- 2025/4/7
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- 対話鑑賞, 滋賀県立美術館
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2025年の1月に、写真のグループ展を開催してから写真〜アートの情報欲が高まっています^^
それで、Youtubeでアート・写真関連の動画を流しっぱなしにしたり、地元の展示などの情報を検索したり…しています。
そのなかで、地元・滋賀県立美術館の展示「BUTSUDORI」へ行って、これまで名前だけ見ていたような作家さんの写真を実際に見てきた。
中でも、石内都さんの写真は強烈にインパクトがあった。
石内さんは、いつも厳しい印象で近寄りがたい方という印象なのですが、写真はそんな印象が乗り移っていた。
見るだけで、怠けていてはダメ….と感じてしまう(笑
で、その、滋賀県立美術館なのだけど、以前から知っていた「対話鑑賞」というのに目が留まった。
最近の興味として、作品の見方やアートについて話す、聞く、ということができそう、ということに気がついたからだった。
それで、次の週に早速行ってみることにした。
対話鑑賞の内容は…
私は、土曜の13時の回に参加。
時間の5分前に開場前に集まると、学芸員?さんが間も無くの開始を案内してくれた。
その日は、全5人ほどで、ほぼみんな外部からのお客さん(別の日では、私以外美術館の方?のようだった)。
時間になって、その日のテーマに選ばれた絵画の前に集まって会が始まった。
まず、作品をじっくり見る時間がとられた。
そして、感じたことなどを個々が話す。
発表という感じではなくて、5人の中でお話しするような感じ。
私は、こういう時瞬発力がなくて、思考が停止して機能しなくなることが多い。
この日も、頭が真っ白で意見が出せなかった。
しかし、会は、ゆったりと進行していて、他の人の意見などを聞いているうちに次第に頭が回ってきた。
・自分が持っている絵画と違う部分のピックアップ
・ペンキのような色や筆の跡
・大味な筆さばき
・漫画や日記のような書き込み
・背景の大きめなドットと、それによる奥行き感の無さ
次第に作品が見えてくる。
・誕生日の日に孫や甥たちが花束を持ってきてくれた日のことらしい。
・画家である作者は、その日のことを日記のように書き残しておこうと思ったのか?とも。
・作品を見て受けていてピックアップできていなかった印象に気付き始める。
・楽しさや、その日の幸福感がわかり始める。
・気分は曇りのない幸福感ぽいものだとわかってくる。
・さらに…
と、時間をかけて見ていくことで、だんだんと感じることの深さやレイヤーが移り変わって
いろいろな「鑑賞」ができていく。
2・3年前写真作品を作ろうと思って、いろいろ調べ始めて、作品の見方が全然進化しない…と思っていたのだけれど、
それは、この作品はこういう文脈があって、こういう意味を含んでいる…的な解説的なアプローチばかり。
しかし、もっと素直に感じる作品の印象や楽しみ方、これも外せない。
そっちの方向の見方というか、作品への対し方のコツが少しわかったような気がする。
そんな、対話鑑賞でした。
この対話鑑賞の間、学芸員の方は、作品の解説はしません。
参加者のいろいろな意見を引き出すだけ。
これ、写真家の渡部さとるさんがよく言ってる「美術館に行くときは、友達数人で行って、感想を話しながら見るのがいいですよ…」というのと同じだと思った。
撮影会で、撮れた写真をみんなで見返すこともよくて、
「上手い下手ではなくて写っている内容について、なぜこれを撮ったんだろう?という視点などを話し合うのがいいよ」
っていうのを思い出した。
この回の終わりに、私は、学芸員さんの感想も聞きたい…と聞いてみたら、
少し印象を話してくれた。
美術館では、あまりそう言った解説をしない印象で、
美術やアートとの接し方?や機会などまでで止めてくる^^
この辺り、こういう美術やアートへの接し方イベントで興味を掘り起こしてもらったので、
そこから先、知識や作品の意味、美術館が買い上げた理由や評価ポイント…なども聞ける機会が欲しくなった。
そういうのって、知識欲としてとっても面白い。
そういう機会もぜひ作って欲しい。
その他、美術館のボランティア、ポップアップギャラリーのレンタルのお話なども聞くことができて、
美術館への興味が上がってしまった。
総じて、いろいろ初体験で、いいイベントでした。
飽きるまで、少し続けて行ってみようと思う。
そんな、滋賀県立美術館の「対話鑑賞」会のお話でした。
対話鑑賞の概略は…
開催日 毎週 土、日曜日(休館日を除く)
時間 1回目 11:00〜11:30
2回目 13:00〜13:30
集合場所 展示室1、2前
定員 各回10名程度(先着)
対象 どなたでも
参加料 無料(土曜日は「イシダ フリーサタデー」、日曜日は「木の家専門店 谷口工務店 フリーサンデー」のため、常設展も無料です)
内容 展示室1または2に展示されている作品の中の一作品を、対話をしながら鑑賞します。
※ファシリテーターが選んだ作品で対話鑑賞をします。鑑賞する作品は、当日美術館エントランスでお知らせいたします。(1回目と2回目で違う作品を対話鑑賞する場合があります)
※時間の変更やプログラム中止の場合があります。美術館ホームページの「お知らせ」をご確認ください。
詳しくはリンク先を見てください。
・滋賀県立美術館の「対話鑑賞」
https://www.shigamuseum.jp/learn/vts/
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