東京2020大会マスコット選考まとめ どれに決定する?最終候補を勝手に考察・決定

  • 2020/10/27
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いよいよ東京オリンピック大会マスコットの選考が最終段階です。
今回は、エンブレムの二の舞にならないように要所要所公開しながら、一般の意見も入るようにと、かなり慎重なプロセスをとっています。

(私は)若干、乗り遅れ気味なのですが、最終選考3案を見るとやはり気になるので、選考の流れやキャラクターそれぞれをじっくり眺めてまとめてみることにしました。

ところで「東京2020大会マスコットデザイン」の公式ページを見るとまだ「オリンピック」の文字が入っていませんね。
オリンピックの東京誘致の時にも、応援・タイアップの企業CMなどで「2020年大会」みたいに「オリンプック」とう言葉が使われていませんでした。
開催が決定した今でもまだ「オリンピック」という言葉は使えないのですね?

東京2020大会マスコットデザイン 公式ページ
https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/

 

オリンピックの東京2020大会マスコット選考の経緯

まずは、選考の流れをおさらいしておきます^^。

2017年1月12日
東京2020大会マスコット選考検討会議のメンバー発表。座長:宮田亮平

2017年5月22日
応募要項発表
応募件数:2042件
https://tokyo2020.jp/jp/news/notice/20170522-01.html
東京2020大会マスコット公募告知ムービー

東京2020大会マスコット応募要項(今は最新の記事に書き換わっているようです。)
https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/

2017年8月15日

東京2020大会マスコットデザインの応募を締め切り
https://tokyo2020.jp/jp/news/notice/20170815-01.html

2017年8月22日~23日、29日~30日
形式要件チェック
通過:1,753作品

2017年9月13日~14日
デザインチェック。専門家によるデザインチェック審査の一部をネット中継。
通過:98作品

2017年9月26日~28日
マスコット審査会による審査。マスコット審査会による審査の一部をネット中継
通過:16作品

2017年10月13日
マスコット審査会による最終候補作品の選定
通過:3作品

2017年12月11日~2018年2月22日
小学生投票
通過:1作品

2018年2月28日
東京2020大会マスコット投票結果発表
通過:1作品

ネット中継が2回、かなり気を遣っていますね^^。

 

マスコット審査会メンバー

座長:宮田亮平(文化庁長官
副座長:生駒芳子(ファッション・ジャーナリスト、アート・プロデューサー
委員:
あんびるやすこ(絵本作家、一般社団法人日本児童出版美術家連盟理事、一般社団法人日本美術著作権連合副理事長
石井リーサ明理(照明デザイナー
石川和子(一般社団法人日本動画協会理事長
垣内俊哉(株式会社ミライロ代表取締役社長
官浪辰夫(デザインコンサルタント
北原照久(株式会社トーイズ 代表取締役、ブリキのおもちゃ博物館 館長
杉山愛(スポーツコメンテーター、元プロテニスプレーヤー
田口亜希(パラリンピック射撃日本代表、一般社団法人パラリンピアンズ協会理事
鳥嶋和彦(株式会社白泉社代表取締役社長
中川翔子(歌手、タレント
長澤忠徳(武蔵野美術大学 学長
夏野剛(慶應義塾大学大学院、政策・メディア研究科特別招聘教授
林いづみ(弁護士、桜坂法律事務所パートナー、中央大学法科大学院客員教授
日野晃博(株式会社レベルファイブ代表取締役社長/CEO
陸川和男(株式会社キャラクター・データバンク代表取締役社長、一般社団法人キャラクターブランド・ライセンス協会理事
https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/members/ より引用)

 

マスコット募集要項

マスコットの募集ページについてチェックすると、今はもう最新の情報に書き換わっているようですが、PDFが残っていました。

東京2020大会マスコット募集に関する応募要項PDF
https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/data/mascot-guideline_JP.pdf

要約すると…
・2017年5月22日、東京オリンピック・パラリンピックのマスコットのデザイン一般公募要領を発表。
・最終候補は全国の小学生の投票で審査。
・応募資格は18歳以上の日本人または国内在住の外国人
・デザイン応募受付期間は8月1日~14日
・応募者には制作段階のスケッチやデザインラフの保管を求めている。
・オリンピック・パラリンピックの選手や訪問客を歓迎し、子どもやファンの興奮をかきたてるアンバサダーの役割を担う
・最終選考者の賞金は100万円
・最終選考者は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開会式に招待される。

目につくのは、制作段階のラフデザインやスケッチの保管ですね。
最終的に盗作ではないことの証明できること。めんどくさいことを言っているわけではなくて、選ぶ方もはっきりさせたいということでしょう。

 

マスコット募集要項・デザイン要件

東京2020大会マスコット募集に関する応募要項PDF
https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/data/mascot-guideline_JP.pdf

ここに募集要項の全てが明記されています。

大会マスコットの大きな役割について
・ゲストを歓迎し、大会を盛り上げるだけではなく、オリンピック・パラリンピッ
クのバリューを伝える存在
・日本の文化や魅力を紹介する存在
・「スポーツには、世界と未来を変える力がある」という東京2020大会が掲げる大会ビジョン、そのビジョンを表現するための指針、大会ならではのメッセージを体現する役割
などとなっています。

 
マスコットの役割として囲みで以下のように書かれています。
マスコットは選手や訪問客を歓迎し、子どもやファンの興奮をかきたて、
オリンピック・パラリンピックの精神を伝え、
東京2020大会ならではのメッセージを伝える大会のアンバサダー

 
満たすべき条件として
・大会のエンブレムをマスコットの基本ポーズの身体の正面に完全な形で入れること(衣服類等取り外せる
ものに入れるのは不可)
・東京2020大会で行われる、すべての競技ポーズの描写ができること。
・言葉を出さずに広範な感情のレパートリーを表現することができること。
・マスコットには性別を設定しないでください。
・オリンピックのマスコットとパラリンピックのマスコットは、世界観を共通にしつつ、両者のデザインは類似しないこと。
・オリンピックのマスコットとパラリンピックのマスコットは、それぞれ単体でも複数体でも構いません。
※複数体の場合は、各マスコットが相互に類似しないなど区別可能なデザインにすること。

その他考慮する項目
・共感性
東京2020大会のアンバサダーとして、多くの人に愛されるマスコットであること。
・象徴性
東京や日本らしさを感じることができること。
・独創性
オリジナリティにあふれ、個性的であること。
・審美性
デザインとして優れていること。
・展開性
アニメーション、ライセンス商品や大会案内など、さまざまな媒体で展開可能であること。
・再現性
カラーやモノクロなど拡大・縮小で再現してもデザインイメージの変化が少ないこと。
https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/data/mascot-guideline_JP.pdf より引用)

 
ざっと見て、一般的な募集要件かと思います。
ロゴタイプ、シンボル、キャラクターデザインの公募でよく見られる項目ですね。
でもまあ、選考プロセスを見るとかなり気を遣っているのはわかります^^。

最近は、デザインを発表してしまうとだれかが意匠登録してしまうので、選考した時点で調べて安全を確認しているのではないでしょうか。
似たものがないかとか。
今回3案が発表されましたが、これはもう3点とも意匠登録してあるかもしれませんね。

一般的(?)なデザイナーズコンペを開催して発注すると文句を言われ、公開で募集してもどこから何を言われるかもわからない。
大変です。そのせいで膨大な手間とお金がかかります…^^;
なんとも世知辛い世の中になりました。

また、キャラクターのタッチですが、どれも同じ感じなので応募作品をもとに発表前にデザイナーがクリンナップしたのかもしれませんね。
どうでしょうか?

さすがにこの募集要項にはありませんが、最近のデザイン公募には、類似作品があって訴えられた時は応募したデザイナーが全て対処すること。とか書いてあることが多いです。
募集する側から見ると理解もできるかもしれませんが、応募するデザイナー側から見ると、なんとも納得行かない項目ですね^^;
下手すれば、2、3万円の賞金で、著作権全渡し、もしもの時は全責任がデザイナーに…怖い話です。
公募するなら、類似性のチェックと責任くらい被って欲しいですね^^
できれば、著作権は契約制にしてあげて欲しい。

 

マスコットデザイン最終候補3案

では、発表になったマスコット案を見ていきましょう。
https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/ より引用)

 
東京2020大会マスコット 最終候補 ア案

大会エンブレムのモチーフで市松模様がデザインに織り込まれています。
パラリンピックの方はさらに桜のデザインも加っています。

非常にゲームキャラっぽいデザインですね。
市松模様が特徴的で他のデザインとの差別化でそうです。
これ性別感がありますね。募集要項でハネられていたはずですが…。

顔の部分が、お面みたいになっているのはいいですが、ちょっと地味かな。
パラリンピックの方は、色、顔ともに華やかさがあります。
両方とも未来感はあります。

 
東京2020大会マスコット 最終候補 イ案

キツネ+炎と空・風+狛犬をモチーフにしたキャラデザインです。
こっちはア案に比べて、それぞれのしっぽや手の処理などが少しマスコットぽいですね。
二つのキャラの顔の処理がちょっと違うのが気になりますが…
赤いマスコットの方はキャラ立ちがありますが、全体として少しおとなしいかもしれません。
ソフトな感じで、安心感はあります。

 
東京2020大会マスコット 最終候補 ウ案

キツネ+勾玉とたぬき+葉っぱのデザインだそうです。
もうこれは話題になっていますね。妖◯◯◯ォッチを思い起こさせます。
デザイン的には完全に平面でちょっと物足りないかも。
うしろに何を背負ってるのかと思ったら水引だそうです。
TVでこの関連ニュースを見ていましたが、小学生には圧倒的に人気でした。
やはり妖◯◯◯ォッチの既視感があるのと、今の子供が好きな風合いなのだと思いました。
人気案でしょうか。

 
全体的に見て、かなりゲーム界隈で見たようなデザインですね。
ゆるキャラぽくはないのかな?それはよかったのかも。
今の日本を表すとこれが正解なのかもしれません。

個人的には、もっと冒険したものが見たかった気がします。
キャラクターを見ると、ゆるキャラデザインコンペが多くてみんなやり過ぎた感もします^^;
しかも、何度もいろいろな人の目を通して選考していくと、結果中庸なものに落ち着くのかな?

あと、それぞれの関係性や性格づけがされているのですが、あまり意味をなしていないような気がします。
ほとんどデザインで再現できないような説明で意味不明?あまり深く考えない方がいいのかもしれません。

ただ、ウ案の説明で「お互いの得意分野を理解し、いつも励ましあっています。」とあるのですが、なるほど、その設定ならキャラデザインに織り込むことができるかもしれません。見た目でそこらへんを表現して欲しかったですね。

ということで、どれに決まるか楽しみでです。
典型的な提案パターンになっているようですね。
ア案:良くもなく悪くもない見せ球
イ案:安定の本命
ウ案:こんなのもありますよ的なバリエーション
個人的にはア案がいいかと思いますが、予想は世間の講評通りウ案です。
大人が決めたら優等生案のイ案ですが、小学生が忖度するかもしれまんね^^;
どうなりますか^^

 

追記・マスコットデザイン決定

2018年2月28日正午から大会マスコット発表会が都内の学校で児童600人も参加して開催された。
組織委の森喜朗会長、審査会の宮田亮平座長、中川翔子委員らも参加。

結果は、
ア案:109,041票
イ案:61,423票
ウ案:3,529票
となり、ア案が選出された。

東京2020大会マスコット 最終決定・採用された ア案

 


この記事を書いた人

kokaindex
kokaindex
地元甲賀内から県内で印刷・web制作、写真撮影などをしています。デザイナー、写真愛好家。
2000年からホームページ・ブログを開始、写真、デザイン、地域...について発信を続けています。ここでは、甲賀市の面白いことを取り上げて記事にしています。特に文化・芸術・カフェ・地域振興のことが多めです。
FUJFILMのカメラ愛好者。PHaT PHOTO100Point達成。


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