写真の作品撮りを考える。(作家活動の始め方)
- 2022/6/24
- 写真部・カメラ
- 4 comments
この記事は、以下の記事の続きです。
・カメラ歴も長いので作品を残すことを考える。(作家活動の始め方)
https://kokaindex.com/archives/12330
続きは「作品撮りを始める」です。
むやみに撮っていたこれまでと違って、作品と呼べるような写真を撮っていくには、どうすればいいのか?どういうことをすればいいのか?考える。撮るべき作品とは、どんな作風か、どんなシリーズかを考えます。
「作品を撮る」と言って、簡単に思い当たるのは…近江鉄道を撮りためるとか、地域の祭りを撮りためるとか、職場で撮るポートレートとか…手っ取り早いのは、鉄道、野鳥、風景…などジャンルで撮るものでしょう。しかし、写真作家たちが撮るものはそんなに単純ではないものもある。もう少し複雑でもう少し深い切り口で作品を撮っていきたい。
いきなり難しいと進まないので、とりあえず記事上であれこれを考えてみよう。
撮り方の違いで作品撮りを分別してみる
X100Fで撮るスナップ
・X100FとX7i+30mmで撮る単品スナップ
・ソールライター風でくくるスナップ
・日常、夜スナップ
・街スナップ(京都、中崎町、大津…
・青写真・岩倉しおりのフィルム調写真
X7i+1585で撮る遠征・作品
・一眼レフで撮る作品シリーズ
・広大な風景、
・三重の海、京都駅、琵琶湖
・モノクロ、カラー
・作風の開拓はこれから…
・特別な写り
・地域との関わりを考えるもの
ポートレート
・屋内でストロボで撮るシリーズ
・モノクロでシンプル
・ブレ残像とカラーで特徴を出す
・これまでの屋外ポートレート。広角、50mmf1.8以上で撮ってイメージを変える
・新しい切り口?
・ハービー山口、記憶に残るポートレート
抽象的な写真シリーズ
(https://iseshinshin.amebaownd.com/)
甲賀市インデックスポスター
(甲賀市の風景でポスターを作る→https://kokaindex.com/archives/category…)
撮影のスケジュールを決めてしまう
体調が悪くて基本家で過ごすことがほとんどのため、ある程度取りに行くスケジュールを決めておくのはどうか?
・毎日の買い出し時には必ずX100Fを持って出て、スナップを撮る。
・週に一度は、地元のどこかに撮りに行く。スナップ。
・月に一度は、遠征して撮りに行く。作品。
撮りたくない種類の写真
写真を作品として撮っていく中で、自分では撮りたくない種類の写真がある。
それは、簡単に言うと地域の写真展に出品されるような写真。美術展やコンテストなどで見られる写真で、例えば、迫力ある祭りのシーンや一糸乱れぬ阿波おどりとか…強調され過ぎているようなコテコテなもの。いかにも写真マニアが撮りそうなもの。
これらの写真も十分すごくて、真似しようと思っても簡単には撮れない写真なのだけど…。
もし、同じ対象を撮ることがあっても、決してコンテストで評価されるような迫力は求めないし、写真を追求していく過程で、これらの写真の方向へ引っ張られないようにしたい。
撮り方とテーマを考える
カルロス・ジョビンの曲「三月の水」に出てくる単語の羅列がある。
これをひとつひとつ、ブラジル現地へ行って探し回って撮り集める…
なんていうのはどうでしょう?
重苦しいテーマなんかなくて、洒落てていいんじゃないでしょうか。
そんな撮り方やテーマを考える。
(以下は考えている途中)
テーマや表現する中身を考える
例えば、テーマを「死生観」とする。
次に、そこからイメージされるキーワードを挙げて行く。
キーワードに沿ってそれらをひとつひとつ撮っていく。
最後に、それらをセレクトして構成を決めて写真集が完成する。
…と、こんな感じ。
テーマや表現する中身は、撮影者がなぜそれを選ぶのか?の意味が必要。
そして、選ぶ基準には、哲学や精神性などはっきりとした根拠となるものが必要。
それらを表現した写真を撮ることが必要。
テーマをコレクションの括りとすると
よくある手法で、テーマをコレクションの括りと考えると…
・ネイチャーフォト。
・鉄道写真。
など、既存のジャンルが挙がってくる。
こんな括りを独自の切り口で考えるのもいいかもしれない。例えば…
・近江鉄道の真横写真。レイアウトが同じで場面・季節だけが違う。
・全国の分水工を撮った写真。
・銭湯の煙突。煙突と一緒に街並みとその時々の空。
・クリームソーダ職人のシリーズ。
・サーフィンの周辺のこと全て。
場所括りのテーマ
・海。砂浜。港。
・四国。
・琵琶湖
・南郷水産センター
・遠征写真はテーマ写真。
・歴史のある古いホテルでの夏の休暇。
青・岩倉しおり
岩倉しおりそのものを目指してみる。
岩倉しおりの作品の、選ぶ対象、撮り方、時間季節などを洗い出して、それに近いものや代わるものを対象に選ぶ。
レタッチでフィルムの青さを出す。
ポートレート
・何かが感じられるような撮り方。(考え中)
・残像写真。
・特殊な撮り方括り。ex.長時間露光。
・ニュータイプ。眉間に走る閃光。
写りだけで撮り方を決める
・写りが気持ちいいものを選んで撮る。内容は考えない。
・好きなシーンだけを撮る。内容は考えない。(これ!)
先に撮り方を決める。撮影の枠を決める
・例えば、1灯ライティングでのグラデーション。モノクロ。
イメージで括る、パズル。
・広大なイメージ
・静寂イメージ
作品の制作過程の一例
・まず、撮りたいと思う衝動がある。
・撮っていくと作品がたまる。そこで、なぜこれを撮るのかという自問をする。
・しかし、答えは出ないことが多いので、周りから固めていくことを考える。
・例えば、自分の…生きてきた状況、社会との関係性などをテキストに書き起こす。
・すると、だんだんと枠ができていく。
・枠の最たるものはタイトル。タイトルが決まれば写真のセレクトもできるようになる。
・こうして一括りの作品群が出来上がる。
・選ばれた写真同士には、作者のみがわるつながりがあるが、それは見る人がわかる必要はない。
・見るものは、そうした写真作家の練り上げられた完成度の高い作品に触れるだけで、理解ではない特別の体験ができる。
参考
・人が決めるか、自分で決めるか / 2B Channel(渡部さとる)
https://www.youtube.com/watch?v=J38QYsUCcqk
(追記します)
この記事を書いた人
-
地元甲賀内から県内で印刷・web制作、写真撮影などをしています。デザイナー、写真愛好家。
2000年からホームページ・ブログを開始、写真、デザイン、地域...について発信を続けています。ここでは、甲賀市の面白いことを取り上げて記事にしています。特に文化・芸術・カフェ・地域振興のことが多めです。
FUJFILMのカメラ愛好者。PHaT PHOTO100Point達成。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (4)
先にタイトルだけでも決めてしまう。
そのタイトルにあった一枚が撮れれば、それを軸に広げていく。
でも、それが難しいんですよね…。
へー、そんなやり方で撮るんですね。
で、どこへ向かっていくんでしょう…難しい。
そういうのは、ワークショップとかで勉強したんでしょうか?
私には一生撮れない気がする^^;
先にタイトルを決めちゃうのは一例ということで。
なぜ自分はこれを制作するか、その狙いは何かを最初に決めておかないと、作品撮りは出来ないと思います。
ワークショップとかは行ったことないです。
興味はあるんですけどね。飛び込む勇気がないです。😅
川内倫子AILAを見ると、テーマに死生観があって、次に連想されるキーワドを挙げて、それを一つづつ丁寧に撮りに行って、最後にセレクト構成してるように見えます。すごく明快。でも実際はもっと深いでしょう。(最近はそういうアメリカの、タイトル(コンセプト)を決めずに作って行く方法論もあるらしい)
また、テーマは必ず哲学や批評性を含んでいないといけないとか、組み写真はジャーナリズムだとか、作品作りではうまさは消して撮るとか、挙句は枠としての写真を表現するとか…、高尚な写真は理解するのも難しい。
一方で、近江鉄道を撮りためて話題になってるおじさんもいる。これだって簡単に出来そうにないくらいの作品群になっている。
そしてなにより、賞を取るような組み写真・写真集を見てもぜんぜん面白くない(面白さがわからない)し。笑。
今は、写真で作品を撮るというのはどういうことか?を調べるのと、それとは別に実際にこれしか撮れないけど形にするという身の丈にあったことをやって行きたいです^^。
ワークショップ、行ってるかと思いました。